外国人介護実習生を6月より受け入れへ 人手不足を補う意図は理解できるがまずは介護職の待遇改善を

外国人介護実習生を6月より受け入れへ 人手不足を補う意図は理解できるがまずは介護職の待遇改善を

 

これまで外国人技能実習制度において介護職は許認可されておらず、08年より始まった経済連携協定による外国人介護福祉士候補者の受け入れや、

一部外国人留学生によるアルバイト勤務などで介護施設での外国人雇用は少数に留まっています。

 

そこで、昨年11月に追加された介護職のカテゴリーを利用し、6月より外国人技能実習生の介護施設での雇用がスタートします。

日本の介護現場の人手不足は近年、継続して問題提起されており、人手不足問題に対しての改善策として技能実習制度での介護職の認可となったのでしょう。

 

 

しかし、根本的な問題は介護職の待遇の低さにあり、低い待遇で人手不足の介護施設での忙しい労働を若年層が嫌うのも理解できます。

その中に、日本語も簡単な日常会話程度しかできない外国人実習生が入ってきて、OJTなどが整っている施設ならまだしも、

日々の業務に追われ、まともに実習生に対して指導できないような状況の介護施設が実習生を雇用しても、現場に混乱をきたすのは目に見えています。(人手不足で繁忙な施設ほど実習生を雇用したいはず)

 

製造業などは対”人”のサービスではないため、要素技術などに重点を置いて指導すればそこそこの早さで戦力にはなります。

しかし、対”人”のサービスである介護職は一筋縄ではいかないでしょう。ある程度の日本語能力(N2、3レベル)があれば日本語での指導に対しての理解も早く、また施設に入居されている方々のコミュニケーションもある程度はスムーズに行くでしょう。

しかし、外国人技能実習制度では日本入国前に日本語能力試験N4の合格が必須であるなどの縛りがないため、(半年ほどの日本語学習期間は設けられているが個人差によって全く話せない実習生もいるのが現状)

しかし、条件を厳しくすると、今度は実習生側の人材が集まらないという事も起こりえると思います。そのあたりの制度のバランスをとりながら制度を継続していくのも難しい課題が多いです。

いざ介護現場で働くとなっても、日本語の指導・指示内容が全くわからない、入所者とのコミュニケーションが全くとれないという状況では、介護サービスそのものの質の低下が懸念されます。

 

介護職の実習生だけにはN4合格必須で、来日後もN3に合格しなければ、ビザの3年から5年への延長を認めないなどの処置が必要であると考えます。

日本に来日する若い実習生が増え、様々な国との文化交流が盛んになるのは非常に良い事ですが、マイナス要素となる事柄についての対策もきっちり国には考えてもらいたいですね。