目次
はじめに:その目の充血、「ただの疲れ目」ではないかも?
ある日突然、目が真っ赤に充血し、目やにや涙が止まらない…。そんな症状が出たら、もしかすると**流行性角結膜炎(はやり目)**かもしれません。
この病気は非常に感染力が強く、学校や職場での集団感染の原因になることもあるため、正しい知識と予防がとても重要です。
流行性角結膜炎とは?【はやり目の正体】
流行性角結膜炎とは、アデノウイルス(主に8型、19型、37型など)によって引き起こされるウイルス性の急性結膜炎です。
✔ 感染経路
- 手指やタオル、目薬、ドアノブなどからの接触感染
- 潜伏期間は5〜7日程度。症状が出る前から感染力があるのも特徴。
主な症状とは?
- 目の強い充血
- 粘り気のある目やに・涙
- ゴロゴロした異物感
- まぶたの腫れ
- 耳の前のリンパ節の腫れ・痛み
- 重症化すると角膜炎を併発し、視力低下を起こすことも
片目から始まり、数日以内にもう片方にも感染するケースが多いです。
治療法は?特効薬はあるの?
現在、アデノウイルスに対する特効薬は存在しません。治療は以下のような対症療法が基本です。
- 抗菌点眼薬(細菌の二次感染を防ぐため)
- ステロイド点眼薬(炎症が強い場合)
- 症状が重い場合は眼科での定期的なフォローが重要
自己判断で市販薬を使うのではなく、必ず眼科を受診しましょう。
学校や職場はいつから行ける?
流行性角結膜炎は、**学校保健安全法により「第三種感染症」**に分類されており、
「主要症状が消失するまで登校(出勤)停止」
とされています。
感染期間中は、登校や出勤は医師の許可があるまで控えるべきです。目安はおおよそ発症から1〜2週間。
予防法:広げない、うつらないために
この病気の最大の特徴は「感染力の強さ」です。以下のような対策がとても大切です。
✔ 感染予防のポイント
- 目をこすらない・触らない
- 石けんでのこまめな手洗い
- タオルや洗面器の共用はNG
- コンタクトや目薬の取り扱いにも注意
- プール後はしっかり目を洗う(プールで感染するケースも)
他の結膜炎との違いは?
病名 | 主な特徴 |
---|---|
咽頭結膜熱(プール熱) | 発熱やのどの痛みを伴う |
細菌性結膜炎 | 黄色や緑の目やにが多く、抗菌薬が有効 |
アレルギー性結膜炎 | 強いかゆみ、花粉やハウスダストが原因 |
まとめ:流行性角結膜炎は「予防」と「早期対応」がカギ
流行性角結膜炎(はやり目)は、誰でもかかりうる非常に身近な感染症です。放置すれば他人にも迷惑をかけてしまうため、正しい知識と予防策を身につけておくことが大切です。
少しでも異変を感じたら、早めの眼科受診をおすすめします。
コメント