子育て環境は激変しているのに、価値観だけは据え置きになってない?

PCやスマホが普及していない時代の子育てと、現代の子供にとって遊びの誘惑が多いPCやスマホがある環境とでは、子育ての方法論やアプローチは違ってくるはずですよね。ですが、その変化に伴って様々な世代の人々の子育てに対する価値観ってブラッシュアップされているでしょうか?昔と今の環境の違い等を通じて、その価値観のずれを問題提起していきたいと思います。

目次

昔と今の子供および子育てに関する環境

項目昔(スマホ・PCなし)今(デジタル時代)
遊び外で遊ぶ、友達と集う、遊びに制限が少ない室内+1人遊び中心、ゲーム・YouTube・SNSなど刺激過多
情報源親・学校・近所・テレビだけネットで無限に情報が入る(良し悪し含め)
子の行動範囲近所・決まった場所だけデジタル空間でどこにでもアクセスできる
監督のあり方親の目の届く範囲だけ見ていればよかった親の目が届かない時間・空間が激増

これだけ環境が変化しているにもかかわらず、
「言えば分かる」「我慢すればいい」「そんなの甘え」といった旧来の価値観が残っている
特に50代〜60代以降の世代に強く残っているように思います。

子どもを取り巻く誘惑とストレスは“桁違い”

たとえば、現代の子どもは:

  • 数分で飽きるような高速テンポのコンテンツに慣れ、
  • ゲームやSNSで“常に刺激”を求め、
  • オンラインの「他人の正解」や「評価」が無意識に刷り込まれる

つまり、「自制」や「集中」や「規律」などの力は、これまでの時代より遥かに育ちづらくなっているわけですね。

にもかかわらず、価値観だけが昭和・平成のまま取り残されている

「私たちの時代だって、外で暗くなるまで遊んだり、親に怒られたりしながらちゃんと育った」

「だから、今の子も“同じように”すればいい」

このようなロジックは一見筋が通っているようで、時代変化を完全に無視した誤解だと思います。

現代の子どもには、「当時にはなかった誘惑・負荷・選択肢」が山のようにあり、
親の監督・関与の仕方も根本的に変えなければ対応できません。(SNS依存なんかは最たるもの)

では育児方法論はアップデートされているのか?

一部では進化していると感じます:

  • 脳科学・発達心理学・メディア教育の分野では、子どもの特性に応じた新しい指導法が研究されてきています
  • 保育・教育の現場では「共感的対応」や「体験的学習」が重視されるように
  • 小児科・育児書・専門家の中には「時代に合わせた声かけ・制限・共存法」を発信している人も増加中

でも実態としては:

  • 社会全体の意識更新が追いついていない
  • 特に祖父母世代や、一部の中年層の子育て観が昭和モデルのまま温存されている
  • それが現役の親たちにとって“圧”や“否定”として跳ね返ってきている

子育ての「世代間ギャップ」は、実は情報ギャップ

本来、昔が間違っていたわけではなく、ただ“環境が変わった”だけ

でもこの変化をアップデートしてないと、
現役の親は「昔の子育てって無理やり叱ってやらせてたんじゃないの?」
祖父母は「いやいや今の親は叱らなさすぎ」
と、互いに不信や批判が生まれてしまいます。

解決のヒント:「時代に合わせた子育て」を“知る・共有する”

  • 親自身が「変わった時代に合った育て方」を学び直す
  • それを周囲の大人(祖父母など)に穏やかに共有する
  • 子どもの問題行動の背景に「脳や環境の影響」を踏まえる

これだけで、
“躾が足りない”という視点から、“仕組みを変えないと追いつかない”という理解に変わる可能性があると思います。

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